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村上春樹著『海辺のカフカ』

村上春樹著『海辺のカフカ』を読了。


チェーホフの言葉の引用や登場人物の描写などから、近年の『1Q84』との共通性、類似性が窺えもした。


海辺のカフカ - Wikipediaに拠ると27か国語の翻訳本が出版されている模様。018.gif





「」



上下各巻より一寸引用してみたい。

・上巻(第1~23章)より…
今から百年後には、ここにいる人々はおそらくみんな(僕をふくめて)地上から消えて、塵か灰になってしまうはずだ。そう考えると不思議な気持ちになる。そこにあるすべてのものごとがはかない幻みたいに見えてくる。風に吹かれて今にも飛び散ってしまいそうに見える。僕は自分の両手を広げてじっと見つめる。僕はいったいなんのためにあくせくとこんなことをしているのだろう?どうしてこんなに必死に生きていかなくてはならないんだろう?
~第7章(p.94)



・下巻(第24~49章)…
「『ヒツジ年の執事は手術の必需品だ』という言葉もある」
「それはなんだ、いったい?」
「早口ことばだよ。俺がつくった」
「それをここで今もちだす必然性みたいなものはあるのか?」
「なにもないよ。ただ言ってみただけだ」
「ホシノちゃん、お願いだから、そういうくだらないことを言わんでくれ。だんだん頭がおかしくなってくる。私はその手の方向性のない無意味さに弱いんだ」
~第36章(p.194)







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by lisaloeb0401 | 2014-07-12 22:55 | 読 書

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